業務フローについて

システム開発前・受注前に作成する業務フローについて、ご紹介いたします。


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業務フロー

業務フローは、お客様のご要望と私たちのシステム理解の間に差異がないかを確認するための資料です。

箱がならんだレベルで、直観的で、わかりやすく図示した資料を作成しています。

目的の明確化

どの業務プロセスを改善またはサポートするかを明確にし、その目的をシンプルな言葉で記述しています。
例えば、「注文処理の時間短縮」や「顧客情報の一元管理」などです。

主要な業務ステップの識別

業務プロセスをいくつかの主要なステップに分け、それぞれのステップを箱で表現します。
ステップ間の流れを矢印で示し、どのようにして次のステップに進むかを説明します。

粒度は大きく、サブシステム単位かもしれません。
細かい点は設計工程で整理します。タイムリーに要点をまとめることを優先するため、比較的大きな粒度で作成しています。

システム単体で完結する範囲、バッチ処理、帳票、システム間連携など整理を進めます。

用語の統一とシンプル化

使用する用語を一般的なものに統一し、専門用語はできるだけ避け、必要な場合はわかりやすく説明を加えます。

また、お客様に特化した馴染みのある呼称がある場合は、その呼称を利用し、反映させています。
同じ対象でも、部署間で呼称が違う場合があり、取り違えないよう注意しています。

相互作用の整理

相互作用が発生するポイントを整理し、システムに与える影響を記載しています。
例えば、顧客からのフィードバックが次のステップのトリガーとなる場合など、それを明確に示します。


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業務フローの狙い

業務フローは、お客様のなかでの暗黙知、隠れている業務をを表面化させるためでもあります。

暗黙知の表面化

システム開発では、お客様の暗黙知や隠れた業務を明らかにすることが非常に重要です。
これらのお客様の”当たり前”は、開発の中盤以降に課題として表面化することが多く、場合によってはプロジェクトに大きな影響を与えることがあります。

提案段階でこれらの情報を引き出すために、様々な角度から工夫した質問を行っています。

この粒度の大きな業務フローは、設計工程で、ステートチャート(必要に応じて)を書くときに、効果的な材料になります。

また、開発途中で参加したメンバーにとっては、システムの概要や担当する機能・サブシステムの位置づけを理解するための一助になります。